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買主との認識のずれや不動産会社との相性、情報収集不足によるトラブル事例集
不動産売却時のトラブルは、買主や不動産会社との間で起こるものや、情報収集不足によるものなどさまざまです。知識が不足した状態で手続きを進めると、自分に不利な条件で話が進む恐れがあります。
余計なトラブルに巻き込まれないように、起こりやすいトラブル事例と回避するポイントを確認しておきましょう。
今は読んでいる時間が無い!という方、この記事の要点はこちら目次
不動産売却時にトラブルが起こる原因は、主に以下3つです。
不動産取引は高額になるため、小さな認識のずれやミスが大きなトラブルに発展するケースがあります。起こりやすいトラブル事例と回避するポイントを事前に確認しておくことが大切です。
また、基本的な知識が不足していると、知らぬ間に不利な条件で話が進んでしまう可能性があります。
民法(第521条)において「契約の当事者は、契約内容を自由に決定することができる」と定められています。不動産売買契約でも、売主と買主が話し合って契約内容を決める仕組みです。自由であるが故に、自分に不利な条件で契約してしまうことがあるため注意が必要です。
不動産売却時は、契約の相手方である買主とのトラブルが起こり得ます。以下は、買主との間で起こりやすいトラブルの具体例です。
売主・買主の双方が個人の場合、不動産取引のプロである不動産会社が手続きを進めるケースが一般的です。とはいえ、売主・買主の認識がずれていたためにトラブルになるケースがあります。
万が一、訴訟に発展した場合、売買契約書が事実を証明するための証拠となります。契約書の内容が自分に不利であれば、相手に対抗できない恐れがあるでしょう。不測の事態に備えて、契約を締結する前に内容を理解すること、不明点をしっかりと確認することが大切です。
ここでは、売買契約を締結するにあたって理解しておきたいトラブルの原因や対策について解説します。
売買契約を締結する際、買主から手付金を預かります。不動産取引における手付金は、解約手付の意味合いとなるケースが一般的です。解約手付とは、売買契約の締結後でも一定条件の下、契約を解除できる手付金です。
「契約の履行に着手する」とは、買主が売買代金の一部を支払う、売主が引き渡しに向けて抵当権抹消の手続きを進めるなど、契約の義務を果たすために行動することを指します。
売主が手付解除するには、手付金の同額を買主へ支払う必要があるため、手付金が高額の場合は手付解除する際の負担が大きくなります。
ローン特約とは、買主が融資審査に通らなかった場合に無条件で売買契約を解除できる特約です。ローン特約による契約解除をローン解除と呼びます。買主にローン解除されると売却活動が振り出しに戻ってしまうため、売却期間が長引く恐れがあります。
ただし、買主がローン審査に必要な手続きを怠ったなど、買主に落ち度がある場合は特約が適用されません。
「契約不適合」とは、契約内容と引き渡した不動産の状態が一致しないことを指します。売主には、契約内容と一致した不動産を買主へ引き渡す義務があり、契約不適合に該当する場合、状況を改善させる責任を負っています。この責任が「契約不適合責任」です。
例えば、買主が入居後に設備の故障を発見したとします。設備の故障が契約時の条件に含まれていない場合、売主へ修繕してもらうように依頼する、建物代金の減額を請求するといった権利を持っています。
被害が大きい場合は契約解除や損害賠償請求が認められるケースもあるため、売買契約時に買主と認識のずれがないよう、コミュニケーションを取ることが大切です。
不動産売買契約を締結すると、買主へ契約内容に沿った不動産を引き渡す義務・所有権を移転させる義務が生じます。これを売主の「債務」と呼びます。売主が債務を履行しない場合、「債務不履行」として損害賠償請求の対象となる可能性があります。
例えば、売主の不手際で約束の期日までに不動産の所有権移転登記ができなくなったとしましょう。この場合、債務不履行責任の中でも「履行遅滞」に該当します。買主が売主に対して一定期間の猶予を与え、その期限内に債務を履行できなければ契約解除される可能性があります。
※ローン残債がある場合、抵当権を外してから買主へ引き渡すためです。詳細は以下の記事をご確認ください。
不動産会社との間で起こりやすいトラブルは、以下の通りです。
仲介手数料に関する取り決めは、不動産会社へ仲介を依頼する際に締結する「媒介契約」の契約書に記載されています。契約内容を理解せずに手続きを進めると、認識のずれによるトラブルが生じやすいため、疑問があれば媒介契約を締結する前に確認しましょう。
媒介契約書には、仲介手数料に関する取り決めの他にも不動産会社の業務内容や契約解除の条件などが記載されています。売却活動を依頼する上で大切な契約になるため、しっかりと確認しましょう。
仲介手数料の支払いに関するトラブルとして、売主が手付解除した場合の支払い要否が挙げられます。仲介手数料は、不動産会社による仲介の成功報酬として発生するものです。売主の都合で手付解除した場合、「売却が完了していないため手数料が発生しないのでは?」と考える方もいるでしょう。ただし、売買契約成立後に売主都合で一方的に手付解除したのであれば、不動産会社には責任がありません。この場合、不動産会社側は仲介手数料を請求できると判断される可能性があります。
不動産会社へ仲介を依頼する際、媒介契約を締結します。媒介契約には以下3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
上記の中で、一度に複数社と契約できるのは一般媒介契約のみです。専任媒介・専属専任媒介契約を締結した場合、媒介契約の期間中は他の不動産会社と契約できません。
「一般媒介契約で複数社へ依頼した方が早く売却できる」と勘違いされることがありますが、複数社へ依頼した方がよいかどうかはケースバイケースです。媒介契約の詳細は以下の記事で解説しているので、興味がある方はご覧ください。
不動産売却時の媒介契約の種類と特徴(一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約)不動産会社といっても、それぞれの会社に得意・不得意があります。全ての不動産会社が売却に強いとは限らないため、売却実績が豊富な会社を見極めることがポイントです。
不動産業には不動産取引業と不動産賃貸・管理業があり、売却時の依頼先は不動産取引業になります。また、不動産取引業の中でも、売買と仲介に分かれており、物件の種別(マンション、一戸建てなど)によっても専門性が異なります。
買主や不動産会社とのトラブルだけでなく、情報収集不足によってトラブルが生じるケースがあります。
不動産の売却と併せて新居の購入を検討している場合、新居を購入するタイミングがポイントになります。買い先行とは、現住居を売却する前に新居を購入する方法です。先に新居を購入すれば仮住まいが不要なため、引っ越しにかかる費用を節約できて、段取りもスムーズです。
しかし、不動産の売却は売却活動を通して購入検討者を探すため、すぐに買い手が見つかる保証はありません。現住居の売買代金を当てにして買い先行で手続きすると、資金計画が狂ってしまうリスクがあります。
境界確定とは、売却する土地の正確な面積を測るために、隣地所有者立ち会いの下で境界を確定することです。境界があいまいな土地は、買主が購入後に隣人トラブルに発展するリスクがあります。そのため、購入検討者から対応を求められるケースがあります。
隣地所有者と不仲の場合、隣地所有者の協力を得られず、手続きに時間がかかる可能性があるでしょう。
共有名義とは、不動産の所有権を他の方と共有している状態です。相続した不動産や夫婦で購入したマイホームなどに見られるケースです。
共有名義の不動産は、他の名義人全員の同意がなければ売却できません。相手方へ相談せずに話を進めるとトラブルに発展する恐れがあるため、共有名義人へ相談の上で手続きを進めましょう。抵当権とは、担保となる不動産に金融機関等が設定する権利です。契約者のローン滞納時、不動産を競売にかけて債権回収するために設定します。
一般的に、不動産の抵当権を外した状態で買主へ引き渡します。抵当権はローン完済後の手続きで外す仕組みのため、ローン完済の目途を立てておくことが大切です。
※査定結果で売却できる保証はありません。想定よりも安値での売却になるリスクがある点にご注意ください。
不動産売却時に所得を得ると、譲渡所得税がかかります。譲渡所得税に関する注意点は、税額が高くなるケースがある点です。ただし、マイホーム売却時は、税金の負担を軽くするために特例が設けられています。利用できる特例があるかどうか、確認しておきましょう。
不動産売却時のトラブルを回避するには、事前の情報収集が重要です。自分に不利な条件で話が進むことがないように、トラブル事例や回避するポイントを確認しておきましょう。
とはいえ、不動産売却時にはするべきことがたくさんあります。経験豊富な不動産会社へ依頼できれば、トラブルが起こらないように対応してくれるでしょう。一括査定サービスを利用すると売却に強い不動産会社を探しやすいため、検討してみてはいかがでしょうか。
不動産売却時にトラブルが起こる原因とは?
不動産売却時にトラブルが起こる原因は、主に以下3つです。
詳しくは<1.不動産売却時にトラブルが起こる原因>をご参照ください。
不動産売却時の主なトラブルの事例は?
不動産売却時に起こるトラブルで多いものは、主に以下3つです。
詳しくは<2.不動産売却時のトラブル事例|買主との間で起こるケース>からそれぞれご参照ください。
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