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不動産売却前のリフォームが失敗しやすい理由やリフォームにかかる費用、注意点
「不動産の売却前にリフォームをすれば、高く売れる」といったイメージをお持ちの方は、ぜひこの記事をお読みください。
たしかに、不動産の売却前にリフォームをすると資産価値が高くなり、リフォームをしない場合よりも高く・早く売れる可能性があります。
しかし、専門知識がない人が独自の判断でリフォームをした場合、損をしてしまうケースが珍しくありません。
リフォームを検討している人は、不動産の売却事情やリフォーム時の注意点、費用の目安などを確認した上で総合的に判断することをおすすめします。
今は読んでいる時間が無い!という方、この記事の要点はこちら目次
結論からお伝えすると、不動産売却前のリフォームは失敗するケースが多いです。
ここでの「不動産売却前のリフォーム」とは、専門知識がない人が独自の判断で行うリフォームを指します。不動産のリフォームや売却に関して専門知識がある場合、リフォームの効果を上手に活用することが可能です。
リフォームを検討している人は、専門知識がある不動産会社へ相談した上で実施すると失敗を回避できるでしょう。
また、資産価値を高めるためではなく、汚れや劣化を改善させるための最低限のリフォームやハウスクリーニングは効果的なケースもあります。ハウスクリーニングについては以下の記事で解説しているので、興味がある人はご覧ください。
不動産売却時のハウスクリーニングが効果的な2つのケースとは?ここでは、不動産売却前のリフォームは失敗しやすいと言われる理由を4つ紹介します。
不動産売却前のリフォームが失敗しやすい理由の1つ目は、不動産を購入した人のうち、購入後にリフォームをする人が一定数いるためです。
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、不動産を購入後にリフォームをする人の割合は以下の通りです。
【不動産を購入後にリフォームをする人※の割合】
戸建て住宅 | 49.9% |
---|---|
マンション | 34.1% |
※購入から1年以内にリフォームを予定している人も含みます
同調査によると、戸建て住宅では約5割、マンションでは約3割の人が購入後にリフォームを実施しています。
昨今は、ご自身の好みに合わせてリフォームできるように、あえて割安の中古住宅を購入する人が珍しくありません。売主が無理にリフォームをしなくても、割安な中古住宅に魅力を感じる人は一定数いるでしょう。
不動産売却前のリフォームが失敗しやすい理由の2つ目は、リフォーム資金を回収できる保証がないためです。リフォーム内容にもよりますが、一般的に数十万円〜数百万円の費用がかかります。
リフォームにかかった費用を売却価格にそのまま上乗せできれば問題ありませんが、売主の自己負担となるリスクがあります。
不動産売却では、売却活動をしながら買主候補を探し、当事者間で交渉しながら最終的な価格が決まる仕組み。相場に比べて高額な売り出し価格を設定しても、その価格で売却できるとは限りません。
つまり、リフォームをしても、相場に適した価格でなければ買い手が見つからない、買い手が納得した価格でなければ契約は成立しないという訳です。
リフォームや不動産売却の専門知識がない人が独断で実施したとしても、リフォームのメリットを活かせずに費用を回収できない可能性があるでしょう。
不動産売却前のリフォームで失敗しやすい理由の3つ目は、そもそも中古住宅を購入する人は「新しさ」を重視していないためです。
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、中古戸建て住宅・マンションを購入した人の購入理由上位3つは以下の通りです。
【中古戸建て住宅を購入した理由】
【中古マンションを購入した理由】
※各パーセンテージは、複数回答による結果となっています
同調査の回答者の中には「リフォームされてきれいだったから」と回答した人もいたため、売主によるリフォームがプラスにはたらいたケースもあったようです。
しかし、上記のように中古住宅を購入する人の中では、新しさよりも、価格の手頃さを求めている人が多数派です。
新しさや最新設備を求めている人は、中古ではなく新築を検討する傾向があります。購入検討者の立場から考えると、無理にリフォームする必要はないと言えるでしょう。
不動産売却前のリフォームが失敗しやすい理由の4つ目は、効果的なリフォームには専門知識やノウハウが必要なためです。
不動産会社の中には「不動産買取再販」という事業を行う会社があり、そのような会社は自社が利益を得られるように以下の専門知識やノウハウを持っています。
リフォームを検討している人は、独自で判断せず、上記のように専門知識を有した不動産会社へ相談することをおすすめします。
ご自身での不動産会社探しは非常に手間がかかる作業ですが、不動産一括査定を利用すると効率良く複数社へ査定依頼できます。無料で利用できるため、信頼できる不動産会社を探したい人はぜひ一度チェックしてみてください!
不動産一括査定で不動産会社を探すここまで解説した通り、不動産売却前に独断でリフォームすることはおすすめできません。しかし、リフォームには複数のメリットがあることも事実です。
不動産売却前にリフォームするメリットは、以下3点です。
【不動産売却前にリフォームするメリット】
不動産の売却活動では、インターネットやチラシ等を利用した広告活動によって買主候補を探します。リフォームによって物件の印象が良くなれば、買い手が見つかりやすくなるでしょう。
また、リフォームが完了していれば買い手が短期間で引っ越しできるため、スピード感を重視している人との契約が成立しやすくなります。
不動産売却前にリフォームするデメリットは、以下3点です。
【不動産売却前にリフォームするデメリット】
不動産売却前にリフォームをする上で大きなデメリットは、リフォーム費用が売主負担となるリスクがあることです。
また、先述の通り、中古住宅を購入する人の中には、ご自身でリフォームをしたい人が一定数います。無理にリフォームをすると、そのような人がターゲット層から外れる恐れがあるでしょう。
リフォーム期間中は売却活動ができないため、その分、売却期間が長引く点にも注意が必要です。
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、リフォーム資金の平均は181万円でした。しかし、リフォームと言っても非常に幅広いため内容によって大きく異なります。
ここでは、リフォームの内容別に一般的な相場をご紹介します。
【リフォーム費用の相場】
価格 | ||
---|---|---|
建物全体 | 戸建て | 500万円〜 |
専有部分全体 | マンション | 300万円〜 |
水回り | キッチン | 100〜300万円 |
浴室 | 100〜150万円 | |
トイレ | 20〜40万円 | |
洗面所 | 20〜40万円 | |
その他 | 個室 | 50〜100万円 |
リビング | 100〜450万円 | |
玄関 | 40〜100万円 |
上記の価格はあくまでも目安です。依頼先や内容によって相場が大きく異なるため、リフォームする際は必ず見積もりを依頼しましょう。
不動産売却前にリフォームする際の注意点をまとめました。大きな失敗を防ぐために、ぜひご確認ください。
マンションは共用部分と専有部分に分かれており、専有部分は所有者の責任でリフォームを行うケースが一般的です。
ただし、リフォーム内容によっては周辺の住戸やマンション全体に影響を及ぼす恐れがあるため、管理規約で禁止されている工事があります。
余計なトラブルを回避するために、マンションの管理規約や管理事務所などでリフォームに関する規約を確認しておくことが大切です。
不動産売却前にリフォームをする場合、「リフォームに何を求めているのか」優先順位を明確にした上で事業者へ依頼することが大切です。優先順位をつけておかないと、想定以上に費用がかかり、リフォーム費用を回収できないリスクが高まります。
損失を最小限に抑えるためにも、しっかりと計画的を立てましょう。
リフォーム工事瑕疵(かし)保険とは、リフォームによる欠陥工事に備えるための保険です。
リフォーム業者がこの保険に加入していると、工事施工時や完工後に第三者の建築士による現場検査が行われます。検査で問題があった場合、問題点を改善しないと検査に合格できません。
この仕組みによって、欠陥工事のリスクを抑えられます。
また、建築後に欠陥があった場合でも、補修費用に対して保険金が支払われるためリフォームを依頼する人の負担を抑えられます。
リフォーム瑕疵保険への加入手続きはリフォーム工事業者が行うため、依頼前に対応可否を確認しておきましょう。
不動産売却前のリフォームは、専門知識がないと失敗するリスクがあります。リフォームを検討している人は、不動産の売却事情や費用相場、注意点などを確認した上で慎重に判断しましょう。
また、独自で判断するよりも、不動産の専門家である不動産会社へ相談すると失敗を回避できる可能性があります。信頼できる不動産会社へ相談することも選択肢の一つです。
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